きゅるきゅる。

一人でライブに行ってきた。

ライブには一人でしか行ったことがない。

鶯谷の猥雑な空気は妙に嫌いじゃなかった。

東京らしい、と思った。

新宿で慣れたからか。

増田ぴろよさんが施した会場装飾はとても美しくて猥褻でピンクで女だった。

いい感じのゲリラ豪雨

月経周期 基礎体温

全部知ってる大きな愛を

今日は誰にも邪魔させないのだ

「あまい」から始まったセトリに泣いた。

メンヘラと言われるならそれでもいい。

本当に好きな人にそう思われるなら、或いは思われないなら、別にそれでいい。私を知らない人と嫌いな人はどうでもいい。てかメンヘラの定義ってなんなんですかね。まあいいや。

ライブには一人でしか行ったことがない。

今まで行ったライブは爆音で只管爆音で叫んでばっかだった。皆がロック好きそうなタイプで軽くヘドバンみたいな。

でも今回は違った。

非処女って刺繍したカバン持ってる二つ結びの低身長の女の子とか、ニット目深に被ったガタイのいい男の人とか、開場前になんかの戯曲読み耽ってる女の人とか。大森靖子さんの言葉に、歌に、胸を打たれた色んな人たちが、たくさんいた。

オタクとか、メンヘラとか、簡単に片付けるならそれでも構わないけど、そういう面白さを知らぬまま片付ける人は勿体無い。そう思う。

でも私はmiwaのライブに行くタイプの男も女も嫌い。だからおあいこね。明るくて優しい言葉だけのキラキラしたものって怖い。それだけに身を委ねる不安っていうか。ほんとは委ねられるタイプの人たちの無垢さが少しだけ羨ましいんだろう。

大森さんの歌は全て、東京みたいな何でもあって何にもない都市に出てきてしまった女に響くような気がしてる。私だけかな。

ラブホテルばっかの鶯谷

生きてるって実感できちゃうようなエロいことをしよう

って叫んだら、歌詞が沁みた。

大森靖子って知らんけどエロいことばっか歌ってんのって思ったならググればいい。「ググって出てくるとこならどこへだって行ける」しそうやって「ライブに来ないでYouTubeさんからあの子の端っこかじって知ったかぶり」すればいい。

全身でぶつかってくる

大森さんの言葉が、音楽が、好きだ。

東京は初体験の連続の街。

東京に出て来なかったら大森さんの詩は分からなかったんだろうな。

いい大学とか気にせずに君のこと好きだし、

いつかざまあみろって言いたいし、

汚れてもいいから、

無限初体験してたい。

そんなことを思う今日この頃。