轟々。

「ものをごうごうと音が聞こえるようなスピードで食べるような男の人が苦手だ」

吉本ばななさんの小説に出てくる女の子は、

男の人の 食べ方 が苦手だった。

男の人特有の筋肉のつき方とか、

ごつごつと骨ばった手、低い声、それらとのギャップになるスイーツ好きや料理好きには好感を抱く女の子が多いというのに、「男性的」な男性はあまり好かれない時代だと思う。

派手にめかしこんでみたり、ハイヒールに花柄スカートで中身のない会話ばかりしたがる「女性的」な女性があまり好まれないことも然り。

黒か白かはっきりさせる時代ではなく、

グレーの濃度を調整するような生き方や考え方が

浸透しているような、そんな感じがする。

「君は男の人が苦手なんだ?そっか、でもね、大丈夫だよ。

男とか女とかちゃんと飛び越えてきてくれる人がきっといるよ。」

恋をしてみたいものの、男の人が苦手故に

恋人ができないという女の子に対して、

大森靖子さんが言った言葉。

すとんと落ちた。

恋愛恋愛というけれど、

男性女性というけれど、

それらすべてを飛び越えてくる人はいる。

黒でも白でもグレーでもない、ピンクの世界。

相変わらず体調は悪いけれど、

雨の日は誰もが平等に機嫌が悪くてなんだか

妙に落ち着く。